J-SOXの流れを受けて、「見える化」という変な日本語が流行しそうな勢いだ。Y2K問題に続いてシステム業界全体で大きな変革の波が起こりそうなJ-SOXソリューションに対するSIの取り組みはどこも必死だ。
そもそも見える化は業務フローを明確化するという重要な取り組みにもかかわらず、多くの場合にはドキュメントが残っていないなど作業担当者に依存する俗人化といわれる要素が企業内に多いことが問題となっている。
俗人化してしまうと、ビジネス上の一番のリスクは従業員ということになってしまい、企業にとって健全とは到底いがたい。そこを俗人化しないようにするための方法が、見える化なのだろうと思う。
しかし一方で見える化は、J-SOX法の名のもとで監査法人対策というところに置き換わってしまっているケースも多い。この行き着く先は、メンテナンスされないドキュメントの山。これを整えるために数億円というお金を使う企業は間違いなく行き詰まると思う。