CEATEC JAPAN2009

今年も行ってきましたCEATEC。東京に出てきた2000年から欠かさずほぼ毎年行っているので、今年で9回目。
新しい製品に詳しくない時には、何もかもに目が輝いていましたが、最近は、既存の技術の組み合わせから新しい製品が生まれているということが少しずつ分かってきて、なんだか新鮮味を感じなくなってきました。
そんな中でも、新鮮味を感じたのは次のものです。
・入場口に長い列
とうとうCEATECも一般の人に広く認知され、海浜幕張駅近くまで延びる長い列ができていたのかと思ったら、AKB48のイベントでした(笑
・検索エンジンに新しいアプローチ
NiCTでは現在の検索エンジンの主流である関連性の高い被リンク数の多いコンテンツを上位に掲載する手法ではなく、サイトの信頼性(外観、発信者情報、内容分析)によって掲載順序を並び替えたり、対立する意見を平等に掲載する「Web 情報信頼性分析システム WISDOM」というものが出品されていました。
現在の応答性能は1分以上とまだまだ実用化には至っていませんが、この応答性能がかなり上がってくれば、十分に検索の新しい方法として確立される可能性がありそうです。
実際に検索することができます。検索するときには、コーヒーを片手に持っている必要があります。 http://wisdom-nict.jp/
・直流コンセント
太陽光発電は、他の発電方式とは違って、電気を直流で取り出すため、家庭用機器で使用するときには、直流から交流に変換しなければらなず、電力ロスが発生する。そこで直流でも問題ない家電製品を直流対応とする(整流器を通すだけでよい)とともにコンセントに直流対応のものを設けようというコンセプト。
たしかにエコというからには、太陽光発電とセットでなければならないと思ったけれど、それにかかるコストは相当なものだ。
・電力監視省エネシステム
ブレーカーとコントローラーのセットになっているシステムで、導入コストが少ない割には、経営層が好みそうな情報を提供してくれる。また、家電がIPv6に対応していれば、このコントローラーから電源のON/OFFが可能であり、また、リモートからも制御できる。近い将来、一般家庭でもこのような仕組みになってきそうな気がする。
http://www.daido-g.com/sinsei/
・企業的農業経営を支えるプラットフォーム・サービス
「農業にITを」の声が聞こえて久しいが、具体的にどのようにITを活用するのかは目に見えにくかったが、富士通がプラットフォームという形でどのように実現していくかを提示しているところは大きいと思う。
資料によれば、よく聞くPDCAサイクルを農業でも活用しましょうということであり、そのためには、生産できたものを販売するのではなく、販売できそうなものを生産しましょうということだった。
別に農家が販売できそうにもないものを生産しているほど愚かではないと思うのだが、IT業界からみれば、まだまだ効率化からほど遠いとみているのだろうと思った。というIT業界も建設業界と構造がなんら変わらないにもかかわらず、他業界を変革できるような仕組みを提案できるとは個人的には思えないのだが。。。
・毎日の統計情報を簡単にデータ通信するFelica Plus
Felicaのタッチするだけでデータをやり取りするものを更に進めて、通信機能を持たない端末(体重計などの健康機器)にFelica Plusを取り付けて、データを提供するだけのさまざまな端末から集計する端末にFelica Plusを介して集計してそこから得られる情報をユーザーへ提供するというもの。
Docomoが提案しており、おもに健康機器向けということで「ウェルネスサポート」というサービスになっているのだが、他の分野にも応用できそうだと思った。ただ、説明員の人に「ほかの分野でも応用できそうですね」と聞いたら、「たとえば、肌の情報を取得して…」という答えが返ってきてしまい、サービスのコアにいる企業の社員の頭の柔軟性が課題のような気もした。(自分がエラそうに評価できるほど柔軟性があるのかというのは別の話ですが。。。)
というものでした。
また、UQコミュニケーションズ株式会社がWiMAXを提案していたんですが、日経ネットワークを読んでいると、別に新鮮味は何も感じないし、逆にサービスエリアの狭さを何とか説明でカバーしているようにも感じて、今このタイミングでわざわざ苦しい出品をする必要性もないのではないかと思ったほどでした。
ここで出品されている参考技術はおおよそ3年後には一般製品化されているものがほとんどだと思いますので、あと3年後には上記で触れたテーマが当たり前の世の中であると期待しています。

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